J.S.バッハ イギリス組曲BWV806 

気になりながらも、楽譜さえ見たことがなかった組曲。

まず、ウィーン原典版を購入序文に目を通しました。

 

 

「様式・楽章の順序、題名においてフランスの伝統に深く根ざしている。」

ん??では、どうしてイギリス組曲と言われるのか?

 

「イギリスですでに使われていた記譜法(ト音記号とヘ音記号による大譜表で18世紀以降は世界中で使われ今日で使われ続けている)を使用し、この名称の由来となった。」(ちなみに当時のフランス式はト音記号とバリトン記号、ドイツ式はソプラノ記号とヘ音記号だった。)

ほう・・・ハ音記号は合唱に使われていたと思っていたけれど、鍵盤楽器でも使っていたのか。知らなかった。

もう一つ説があるみたい。

 

「ヨハン・ニコラス・フォンケルによるとこの組曲は著名な英国人のために作曲されたためこの名がつけられた。」

まぁ、英国人のために作曲するから、その人にためにイギリス記譜法で書くなんて素晴らしい配慮。いい人だバッハさん。

そして次に作曲年代の考察が続く。1717年以前に作曲されたのではないか。

 

まずはバッハが何から影響を受けていたか。

「バッハの友人だったワイマール公エルンスト(1696〜1715)が1713年にアムステルダムから音楽資料を持ち帰ってきた。その中にヴィヴァルディの11の協奏曲あるモニコ作品3をデュパールの6つの組曲が含まれたと思われる。両コレクションがバッハに永続的な影響を与えていたことが知られている。例えばヴィヴァルディの前奏曲、デュパールの舞曲、ギャランティーレにインスピレーションを与えた。

さらに続く

第1 1713年まで解決方法。FやBで解決するのはそれ以前、それ以降では解決しない。したがって1713年より早く書かれている。

第2 ヨハン・ゴットフリート・ヴァルターによるBWV806aの写し現存する最古の資料と考えられている。この作品は1717年以前に作成されたため、この作品はそれ以前、つまりバッハのワイマール時代に書かれたに違いない。

第3 最初のイギリス組曲はワイマール宮廷時代の楽器で可能な音域で書かれている。コントラAから3点ハまで。

第4 梁休符(連桁の中に休符があること)が目立つ バッハの初期の作品にみられる特異性 後世にはほとんど見られない

第5 デュパール版で繰り返して用いている回転記号「トゥルネ」が使われる。

第6 デュパールの組曲の様式的な近似性と偶然、あるいは意図的に「引用」された言い回しの同一性も残る。

 

フランス組曲(1722〜1724に作曲)よりワイマール時代に近いと言える。」

 

うん。序文大事。

「演奏のための提案

楽器特有の豊かさや音色よりも、装飾、アーティキュレーション、テンポ、強弱、そして様々な舞曲の個性が重要。

以下の考察はチェンバロ奏者ではなくモダンピアノ奏者に向けられたもの。」

 

🎶テンポ、拍子、アクセント

バッハの時代の音楽には適切な速度を実現し、それによってそれぞれの動きやダンスにおける感情や情熱を正しく表現するという二つの基本的なガイドラインがあった。

テンポ記号、拍子、ダンスの名前を手がかりにする。役立つアドバイスの例、1702年セバスチャン・ド・プロサール「ラルゴは非常に遅く、拍子記号はいわば拡大され、ダウンビートは不均一に演奏されることが多い」その50年後、カール・フィリップ・エマニュエル・バッハはテンポの度合いは一般的には曲の内容に応じて決定することができ、イタリアの専門用語で示すことができる。

 

特に最も早い音符や音型から判断している。この分析によりアレグロで慌てふためいたり、アダージオで眠気を催したりすることが避けることができるだろう。

 

バッハは演奏者が一般的な拍子記号のほとんどに精通しており、フランス組曲の知識を持っていることを前提としている。

 

さて、一般的な拍子記号とは・・・

 

拍子記号において、分数の分母は対応するテンポを示し、数字が大きいほどテンポは速くなる。

3/8 は 3/4 より速くとられます。多くの理論家にとって記号Cは遅いテンポを表し、拍子記号が固定されていない音楽に用いられた。

 

拍子記号と舞曲の描写を関連付けると根本的な一致が見られる。

ヴォルターによると C は厳粛で荘厳なアルマンド。

3/2拍子、最も重厚なリズムを持つクーラント

マッティンソンによると、拍子は多くの場面で非常に巧みに用いられるが、特に陰鬱なアリア、アダージオ、サラバンドに有効。

ただし、これは作曲者による想像力に大きく依存する。

 

この文脈において、バッハの組曲には舞曲ではなく、様式された舞曲が含まれていることを当然忘れてはならない。

 

4分の3拍子の記譜法について

マセソンによると、これは3拍子の中出最も一般的なもので、多くの主に明るい曲に適用でき、その中でもメヌエットが大部分を占める。

クヴァンツによると、「メヌエットはテンポを上げながら演奏して、4分音符はやや重め、短い弓のストロークで4分音符2つで1拍の拍子を与える。パスピエはメヌエットよりも部分的に軽めに、部分的に速く演奏することを推奨している。

 

まだまだ、続きます!